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ドイツ旅行記 ⑯~Visiting half-timbered houses and Bauhaus designs in Germany - Part 16


先月下旬、突然発熱以外のあらゆる風邪の症状に見舞われまして、処方された抗生物質さえもなかなか効かず、とりわけ持病の頭痛が我慢の限界を超えて半ば死にかけていたため、このブログも前回の投稿からかなり間隔があいてしまいました。

熱は出なかったのでインフルエンザではないはずなのですが、それにしてもなっかなか完治しなくて未だに喉痛いし咳出るし鼻水ダラダラだし…冬本番を前に、既に加齢による体力の衰えを感じる今日この頃であります。


さてさて、楽しかったクヴェートリンブルクから、ごまかしきれない腰の痛みを抱えつつこの日宿泊するデッサウ Dessauに着いたのは夜の7時過ぎ。

デッサウはある意味、今回の旅行のハイライトとなるべきところだったのですが、現地に来る前に非常に残念なことがありまして…実は、このドイツ旅行の計画段階で個人的に最も楽しみにしていたのが『(世界遺産の)バウハウスにお泊り』企画だったのですが、これがバウハウス側の担当者の怠慢のせいで実現できなかったのですよー!!!


以前、ブルガリアに行く際にも『(世界遺産の)リラの僧院で清貧な一夜を過ごす』企画を実現すべく事前にさんざん宿泊予約リクエストメールを送っていたのですが案の定返事は来ず、ブルガリア方面を扱う旅行会社にお願いしてみてもお金にならない仕事だからか相手にしてくれず、結局現地に着いてから直接僧院内の事務所に駆け込みかろうじて宿泊できた…という経験があり、いくら日本並みに英語が通じないブルガリアとはいえ公式のアドレスに送った英文の宿泊予約リクエストをマル無視ってひどくない?!と少々憤慨したことがありました。

何故なら、事前予約ならトイレ・シャワー付の部屋に宿泊可能だったのですが、当日受付は既にトイレ・シャワー共同のまさに清貧な部屋しか残っておらず、それも両者の料金に殆ど差がないので圧倒的に前者の方がお得…という事情があり、前もって予約リクエストしていたにもかかわらずメールを完全に無視された結果、洗面台もない簡易ベッドだけの部屋に宿泊することになってしまった私は、暗くて寒い廊下(自室前に灯りがないので、トイレに行くにも鍵の開け閉めに大苦戦)を歩いて鏡もない共同トイレの洗面台で歯磨きと洗顔をするハメになってしまい、清貧は楽じゃないと身をもって知ることとなったワケです。

がしかし、多少?ツラい宿泊環境であったにせよ、リラの僧院ステイはこの上なく素晴らしい体験であったことは確かで、宿泊客でなければ見ることのできない夕暮れ時や朝焼け輝くリラの僧院およびその周辺一帯の光景はあまりに神々しく、スプリングが壊れて軋む簡易ベッド(私が泊まった部屋がたまたまそうだったのか、どの部屋もそうなのかは不明)から窓外を眺めて幸せな気分に浸っていたのでした。


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…というブルガリア体験を踏まえ、今回バウハウスお泊り企画もドイツ⇔日本間のエアチケットを押さえた段階で即実行に移し、公式HPに記載のアドレスに英文の宿泊予約リクエストメールを送ってみたものの…ブルガリアと違ってドイツなら英語は通じるだろうし、ギリシャやスペインと違ってドイツならすぐに返信が来るだろう、なーんて思っていたら大間違い!メールを再送・再々送しても返事がこないので時差を踏まえて向こうが働いている時間帯に電話もしてみたけど通じず、結局リラの僧院のときと同じパターンで予約が取れないまま出国することになってしまったのです(T_T)

EU各国の中では唯一堅実な印象のあるドイツの、しかも天下のバウハウスの職員がマル無視って、どーゆーこと?!と思いつつも諦めきれずにドイツに着いて2日目、アルスフェルトのツーリストインフォメーションのスタッフに事情を話して電話で予約を入れてもらおうとしたけど何度かけてもさっぱり繋がらず(というか、単に面倒臭がって電話に出なかっただけだと思われ…)、やっぱりバウハウスお泊り企画を断念せざるをえなくなって、やむなくデッサウ随一の規模を誇る大手ホテルチェーン傘下のビジネスホテルに宿泊することとなった次第です。


大変残念なことになってしまったデッサウの滞在ですが、とはいえなかなか治らない腰痛のことを考えるとむしろホテルの方が良かったかも(バウハウスの宿泊施設にはエレベーターがなく、もし上層階に泊まることとなった場合はスーツケースを抱えてえっちらおっちら階段を昇らなくてはならないので)、という気もしてきて、逆に「一応4つ星ホテルなんだし、バスタブ付の部屋だといいなー」なんて淡い期待を抱きつつ列車を降り「さすがバウハウス!」と感じさせるスタイリッシュな駅構内から外に出ると…駅前のあまりの静けさに若干驚きを隠せません。平日の夜7時過ぎって、もうちょっと人が行き交っているものでは??


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通りがかった人にホテルはどっちか聞こうとしたけど、なかなか人の姿が見えません。

なんとなく見当をつけて、大きな木の脇の道を歩いていくと、やがてホテルに辿り着いて一安心。


しかし…DDR時代はおそらく豪華絢爛だったと思われるやけに広いこのホテル、いつ大手ホテルチェーンの傘下に入ったのか知らないけど、まだ以前のホテルの名称が掲げられた看板の痕跡が残っていたりとチェックインの段階で既にDDRなレトロ感覚が見え隠れしていたのですが…部屋に入って驚きました!

だって、不必要に広すぎるんですもの (^^ゞ


今回、ネットのホテル予約サイトからこの日の最安値のシングルルームを予約したのですが、それでも一応4つ星ということで決して格安というわけではなく、あわよくばバスタブ付いてるといいな~くらいにしか考えていなかったのです。しかし、そのシングルルームが東京の私の狭い家より広いかも?くらいな感じで…


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まず、いきなり入口付近から広い。脇のウォークインクローゼットも広い。室内もだだっぴろい。ムダに広い。オットマンなんかいらないよー。

そのくせ、ビジネスホテルなのに室内でWIFI使えない!(いちいちエントランスホールに行かなきゃいけない)デスクにちょこんと置かれたブラウン管のテレビが部屋の広さに対してちっさい!(DDR時代の遺産か?!)ベッドから距離がありすぎて寝ながらW杯観戦できない!そして、こんなにも部屋は広いのに、やっぱりバスタブはない!何で?

スペースあまりまくってるのに、シャワールームだけってところに旧DDRの悲哀を感じてしまいます。そして、今日もまたバスタブに浸かることができないとわかって、私も悲しい…でも、実はこの客室、デッサウのホテルだけあってバウハウス仕様になっているんですよ。私の泊まったこちらのお部屋はさしずめカンディンスキールームとでもいいましょうか。実際、お隣のお部屋にはワシリー・カンディンスキー/バウハウススタジオと書かれたプレートがかかっていて、どうやら特別室らしかったのですが(見てみたかった)。


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最上階とはいえ特に眺めがいいというわけでもなく、ただただスペースを持て余すだけのお部屋でとりあえずシャワーを浴びてから、8時過ぎでもまだ明るいし町の中心に行ってサクッとゴハンしてこよう!とホテルを出てはみたものの…これが予想外に楽しくないお出掛けとなってしまいまして。

レセプションでもらった地図を頼りに町の中心と言われるところを目指したのですが、老人や移民が暮らしているDDR時代の崩れかかった集合住宅(どう見ても貧しいだろうに、それでもベランダにゼラニウムなど鉢植えを飾っている気概は流石ドイツ、と思わせる一幕も)のある通りなどは道路も荒れていたし、明らかに旅人がひとりで歩くのは好ましくないと感じられるようなエリアもあって、ドイツに来て初めて、これまで訪れたエアフルトやヴァイマールやクヴェートリンブルクにはなかった旧DDRの負の遺産を見たような気がしてしまいました。シチリアのパレルモのようなヤバさではないものの、なんかちょっと危ない、そんな雰囲気があったのです。

しかも、その町の中心の広場というのがホテルの部屋同様、だだっ広い割に何もないところで…レセプションのおねえさん、道を教えてくれたとき何でほかの情報も教えてくれなかったのかなぁ。いくつか飲食店はあったもののとても一人で食事をしようという気にはなれず、おとなしく戻ってホテル内のレストランで食事することにしました。


夕べの散歩は体力と時間のロスに終わりましたが、だだっ広い広場でとてもDDRなレリーフを見かけ、それだけはなかなか楽しめたのでちょっとだけ撮ってみました。


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広場に面した建物の出窓部分に、フォークロアな模様やピオニールな意匠がもれなく施されているのです。

ここは確かに、東西統一前の旧DDRな空気感が漂っていました。前世紀の空気感、とでも言うべきでしょうか。


皮肉なことにホテルのレストランで食べた白身魚が予想外のヒットで(付け合わせのビーツも美味しかった!)最初からここで食事をしていればよかったのでしょうけれど、私のテーブル担当のおじさんがとってもとっても嫌な感じの人(露骨に人種差別的かつ高飛車な態度をとるんだもん…本人、無意識なんだろうけど)で、レストランのサービスレベルにもまたDDR的なものを垣間見てしまった気がしました。同じ旧DDRでも、クヴェートリンブルクやヴァイマールとは何か違うんだなぁ。


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広いばかりでたいして寛げない部屋に戻り、さっきスーパーで試しに買ってみたドイツの湿布(ヒリヒリしてかぶれそうな予感)を気休めに腰に貼ってから、明日のバウハウス見学に備えて早目に眠りにつきました。


それにしても…デッサウってバウハウスとユンカースのイメージしかなかったせいか、もっと近現代的というかクールな町を想像していたのだけど、必ずしもそうでもないということを知ってしまいました。これも東西統一から25年を迎えた現代ドイツの現実、ということでしょう。

ドイツで2013年に発行されたデッサウ800年記念切手は、まさにそのバウハウス(校舎)とユンカース(航空機)が●と■の中に描かれており、実際の町の雰囲気とはちょっと違うかな~と感じてしまうようなデザイン性に富んだ切手です。


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by meewmeew | 2014-12-06 23:59 | | Trackback | Comments(0)

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