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旅と切手と、切手と旅と~kalalokki's memorandum

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日本で暮らす以上、北から南までおそよどの地域に住んでいても逃れられないのが、大地震に罹災する可能性。

個人的にはやはり2011年3月11日の東日本大震災でその可能性が単なる可能性ではないと思い知らされたものの、とはいえ5年前も私が住む東京では東北地方ほどの大打撃は受けておらず、少なくとも私が生まれてから今日に至るまで首都東京が自然災害で壊滅的な状態になったことは一度もありません。

残念ながらこれだけ研究が進んだ現代においてもなお地震の予知はほぼ不可能に近いらしく、いつ東京に大地震が起きても不思議ではないのですが…阪神淡路大震災のときも、新潟中越沖地震のときも、そして今回の熊本を中心とする九州の地震でも「これが東京で起こっていたら」と思うと、本当に言葉もありません。


特に今回は今までに例をみない頻度と規模の余震が続き、被災者の方々にとっては不安が募るばかりでしょう。地すべり・土石流・橋梁の決壊・道路の断裂…本来、のどかな風景が広がる阿蘇の甚大な被害状況を見るにつけ、ただただ悲しい気持ちでいっぱいになります。

正直、安易に「がんばれ!」とはあまり言いたくないのですが、でも、熊本を中心に罹災された方々には今はただ「がんばって」としか言いようがありません。というより、「がんばる」という言葉は今、このような状況においてこそ用いられるべき言葉なのではないかとさえ思えてきました。


これまで国内で大地震が起こるたびいつも思うことがあって、それは、日本人というのはこんなにも辛く苦しいときでも泣きわめいたり激しく取り乱したりして周囲に迷惑をかけることなく、静かに、かつ粘り強く耐え忍ぶという優れた能力を備えた民族なのだということです。

常々、被災地からの中継を見ていて感心することがあるのですが、それは例えば自宅が全壊するような困難な状況にあってもテレビ局のインタビュアーの(時にどうでもいいような)質問にちゃんと答え、しかもそんな必要はないのに逆にインタビュアーに「ありがとうございました」とお礼まで述べてしまうような、律儀さと謙虚さを持ち合わせた国民性が発揮されるときだったりします。あるいは避難所で食糧などの物資が配られるときでも、これがどこぞの国だったらとんでもない奪い合いになること間違いなしといったところですが、我が国の人々は静かに並んで自分の順番を待ち、与えられた物資が仮に十分な量でなくとも「いただけるだけありがたい」と感謝の意を表するときだったりします。

だから、今回もきっと、九州のみなさんはお互い助けあってたくましくこの苦境を乗り越えてくれるものと私は信じています。


こういうときいつも何の取り柄もなく何の役にも立たない自分を残念に思うのですが、今、私に何ができるのか考えているところです。イギリスの首相も「我々がお役に立てることがあれば何でもします」とつぶやいていますが、まずは一刻も早く余震が止んで穏やかな日が戻ることを祈るばかりです…


4/17 追記:熊本在住のタレントさんの、タイムリーで充実した内容のブログにちょっと感動しました。タレントのブログとかって普段見ることはないし、もともとはおバカタレントとして売り出していた彼女に何の興味もなかったけれど、地震に関連してたまたま彼女のブログ&インスタを見る機会があり、彼女自身子供を抱えて大変な状況にもかかわらず一生懸命情報を発信している姿勢に(もしかしたらマネージャーさんとか第三者が代筆しているのかもしれないけど、だとしても)「えらいっ!」と感心してしまいました。

やっぱり日本人は根本的に逆境に強い国民性なのだと、改めて感じた次第です。


今回の地震で一部損壊した熊本城切手は、2014年7月発行の日本の城シリーズ第2集から。

松本城や松江城とともに『黒い城』として有名です。


地震大国で生きていくということ~Pray for Kyushu_f0328009_00161169.jpg

なんでも、復旧には数十年かかるとの見通しだとか。

頑丈そうに見えるお城でさえこんなにもダメージを受けるほど強い地震だった、ということでしょう。日中、城内に観光客が大勢いる時間帯にこの地震が起こっていたら…と思うと、ゾッとします。


熊本城天守閣の瓦が崩落 国の重文「長塀」も倒壊


# by meewmeew | 2016-04-16 23:00 | 時事

この街に移り住んでから、11回目の春を迎えています。

毎年「これが見納めになるかも…」と思いつつ近所の桜の名所でのお花見を満喫してきた、ということは前回の投稿でも書きましたが、今年もそんな気持ちを抱きつつ花見客で狂ったように混み合う駅周辺(本当に常軌を逸しています、ここ5,6年…駅の向こうのスーパーやヨガ教室に行くだけなのに、怒涛の花見客の集団をかわしながら駅前の横断歩道を渡らなくてはならないのが地元民的には苦痛すぎます!)の一帯はすっ飛ばし、人々とぶつかり合うことなく自分のペースで散策できるエリアで今春の桜を愛でてまいりました。


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昨年同時期の投稿でも同じようなことを書き綴っていましたが、駅近辺の尋常でない喧騒を避けて川の上流へと向かうと、昔からのお気に入りエリアに辿り着きます。

ひときわ目を引く赤いアーチ橋『中の橋』から、ひとつ下流側に架かる『南部橋』にかけてのワンブロックは、枕木が敷かれているかのような川底の感じ(←何と表現したらよいのか…うまく言えないので、画像でご確認ください^^;)とか緩くカーブがかかっている感じとか、なかなか趣があって桜の季節でなくとも地味に美しい一帯なのです。


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因みに…一年ちょっと前くらいだったか、中の橋のすぐ近くに突如オープンしたシェアオフィスやイベントスペースやレストランなどが入居する複合施設(いつもそうなんだけど、何かが新たにオープンしたとき「ここって前は何だったっけ?」って思い出そうとしても思い出せない…ここも以前はどんな建物があったのか、サッパリ思い出せません)の1階のコーヒースタンドで、窓の向こうの風景をぼんやり眺めながらおいしいコーヒーで一息つく贅沢なひとときがとても好きです。


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同じく1階にある、広々とした空間が心地よいレストラン(何故だかランチタイムは外国人率高し!)の3種のデリプレートランチもすごく好きです♪デリの内容はそのときどきで変わりますが、これまで何度か食べて一度もハズしたことがないって気がします。

特に、私の好きなビーツがほぼ通年使われているのがお気に入りポイントでしょうか…パスタなど他のランチメニューを一度も食べたことがなく、ここに来ると常にデリプレートランチを頼んでしまうのです^^

でも正直、ディナーはあんまりCP良くないかな~。ここは圧倒的にランチがおススメです。


そこからもう少し下流へと向かう途中、川面に映る木々の上を散った花びらの流れが交錯する美しい一帯があって、それを眺めるのも毎年楽しみなのですが…残念ながら今年も去年に続き川の水量が少なすぎて、イマイチでした。実際、ここのところまとまった雨って降ってませんしね。


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途中、川沿いにこんなユニークなビルがあることに気づきました!

っていうか、今までこの存在に気づかなかったのが不思議なくらいですけど。


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通常はなるべく隠したり目立たないようにしたりするダクト(通気口?)を、あえてこんなふうに真正面に見せちゃう昭和なビル…大胆だなー。7本のダクトがきっちり直角に曲がっている様は、もはやデザインの一部のようですらあります。


で、そこからしばらくすっ飛ばして一旦駅まで戻り、今度は比較的人の流れの少ない下流方向に向かいます。

やや遠方に駅のホームの端が見える宝来橋からの眺めもなかなか見応えがあって、ここも毎年必ず足を運んでしまう定点観測ポイントであります^^


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普段めったにエフェクトなど凝ったりせずシンプルに撮っている私ですが、満開の桜を目の前にして珍しく遊んでみちゃいました。

単に手ブレしてボケてるだけじゃない?って思われてしまいそうですが…^^;


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駒沢通りを越えて更に下流方向に進んだところにシラサギの棲み家となっている一角があり(そこも定点観測ポイントなのですが)、この日もその周辺で餌を探して川を歩いている姿が見えました。


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どこからやって来たのか、初めは一羽だったシラサギがいつの間にかカップル(多分…少なくとも親子ではないハズ)で棲みつくようになり、時々じゃれあいながら川に沿って一緒に飛んでいるのを見かけたりします。こんな都会の川でも楽しく暮らしているらしいシラサギの姿を見ると、何だか和みますよね~^^

シラサギを含め、サギ類は国内各地だけでなく世界各国でよく見かけることもあって親近感の湧く鳥のひとつです。サギの切手も何気に結構持っているので、そのうち機会を設けてまとめて紹介したいくらい!ですが、とりあえずそのうちの一枚を。


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川に棲みついているシラサギと同種のコサギ Egretta garzetta(『シラサギ』というのは全身が白いサギ類の総称であって、そういう名称のサギがいるわけではないのです)が描かれたこの切手は、1981年12月にアフリカのカーボ・ヴェルデで発行されたものです。カーボ・ヴェルデはポルトガルの植民地だった国なのですが、かつて「とても美しい島なので、一度行ってみるといいよ!」とポルトガル人に奨められたことがあり、それ以来なんとなく憧憬の地となっています。遥か遠くのアフリカの島にもコサギが生息している、ということを切手を通じて知るというのがまた、楽しいですね。

鳥に関して言えば、この辺ではシラサギだけでなくメジロやセキレイもよく見かけます。私にとってセキレイはちょっと特別な鳥で、その姿を見かけると思わず目で追ってしまう癖があり…


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下流は上流より川幅が広く、川沿いの桜の景観も変わってきます。

もう少しすると散った花びらがこのあたりで溜まって、水面がピンク色に染まるのがまた美しく…上流よりはるかに花見客が少ないため、地元民も安心して(?)犬の散歩をしたりジョギングしたりできます。

でもって私は中里橋か田道橋あたりで川から外れて山手通りに出て、うちから徒歩圏内にあるパン屋さんの中でおそらくいちばんおいしいと思われる、でもパンの質だけでなく引き戸や店内の設えといったインテリアにまでこだわったやさしいパン屋さんに立ち寄るのがお決まりのパターンです。人気のあるお店なので遅い時間に行くと殆ど売り切れてしまっているのが常なのですが、この日もあんまり残ってなかったですね~。

そして2階の気まぐれなカフェ(そもそも営業時間が短い上、急にお休みになることもしばしば…)ではおいしいパンや軽食がいただけるのですが、席数6つのこじんまりしたこの空間は、実は誰にも教えたくないくらい大のお気に入りだったりします…


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パンを買ったら、まっすぐ家に帰ります…ということで、この日のお花見はこれにておしまい!


それにしても、昔は殆ど見かけることのなかった外国人の花見客が年々急激に増えてきていて、あえてお花見の時期を狙って来日する人も多いということに驚かされます。この調子だと近いうちにお花見も、お弁当がBentoとして世界中に浸透していったように、Hanamiとして世界で通じる日本発のコトバになるような気がしています。

HanamiやBentoは、SushiやSashimiやSakeといった単純に物質を表す名詞とは異なり(日本人にとっては特別なことではないけれども)日本固有の習慣や文化を表す名詞ゆえ、そう簡単に世界の人々の理解を得られるコトバではないでしょう。がしかし、Flower viewingなどとおかしな直訳をされるよりは、HanamiもBentoのように正しい意味とともにそのコトバが世界共通語になってほしいものだと思ったりした今年のお花見でした。


さてさて、桜の切手は多々ありますが、ここはベタにコレで締めくくりたいと思います。2009年2月に発行されたふるさとの花シリーズ第3集から、東京都の花・ソメイヨシノです。


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ごくフツーの写実的な図案なのですが、満開の桜を見たあとにこの切手を見ると、背景の白い部分が多いせいか若干寂しい感じがしちゃいますね…^^;


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# by meewmeew | 2016-04-04 23:23 | 散策

一昨年の4月1日、消費税率が5%から8%に上がった日にスタートしたこのブログも今日で3年目を迎えることになります。


3%アップはさすがに日常生活への影響も大きくて一般庶民にはツラいものがありますが(税率アップとともに便乗値上げも多かったし)、そのアップ分の税収が果たして本来の目的に沿って適正に使われているのかというと、正直懐疑的です。

現在、政府与党は来たる選挙を見据えて来年に予定されていた消費税率10%への引き上げを先送りするのでは?という憶測が飛んでいますが、既に3%アップした分がどのように機能しているのか、若しくは機能していないのか、的確な分析に基づいて今後の消費税率の方向性(あげるのかあげないのか、あげるならいつから実施するのか)を検討すべきではないでしょうか。もともと10%に引き上げることを前提に、段階的措置としての8%ではありましたが、まずは来年10%に引き上げる必要が本当にあるのかないのかの見極めが肝要です。

3%アップによってトータルで見ると消費者の消費行動が抑制されており、現状、首相の好きな『経済効果』に繋がっていないことは確かで、ここから更に2%アップするとなると更に消費を控える傾向が強まるのでは?という国内外のアナリストたちの見解はごく当たり前のことなのです。政府与党は選挙対策云々ではなく、絶対に必要な税収を確保する上でどうすべきかを説得力を持って国民に説明する責任を果たすべきなのに…この国の政府のやることって、昔から何においても数字的根拠が弱くてばっくりな感じが否めません。

いずれにしてもまずは、国会議員定数削減をとっとと実行していただきたい。ホントーに。


さて、この2年間の拙ブログの歩みを振り返りますと…これまでの投稿が計88回ということで、平均で年44回更新していたことになります。1年目よりペースが落ちてきていますが、でもまあそこそこがんばってるかな~というのが率直な感想です。

これからも引き続き、気ままにゆるゆる続けていくつもりでいます。


そして私は、この街に移り住んでから11回目の春を迎えています。10年もここに住みついているだなんて、自分でもビックリ!

毎年「これが見納めになるかも」と思いつつ、桜の名所である近所の川沿いでの花見を満喫してきましたが、年を追う毎に花見客が増加し、尋常でない混雑ぶりに辟易して今年は未だ名所に近づけない…という皮肉な現実が。


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そのかわり(?)私の定点観測ポイントである自宅近くの線路沿いの小さい公園の桜は今まさにピークを迎えていて、いい感じです。

この時期は毎朝ベランダからこの公園を眺めるのが日課になっているのですが、日に日に満開へと近づく様子を見ていると春の訪れを実感します。昨年の同日の投稿でも似たような画像をアップしていますが、これはちゃんとこの春撮ったものですからね~(^^)

ただ今春は残念なことに東京では今日まで一日も花見日和といえる日がなく、ずっと薄曇りの日が続いてしまっていて…


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どれも似通った画像ですが…公園脇の線路に列車が3本見える風景を集めてみた次第です(^^ゞ

私自身は別に撮り鉄でもなんでもないのですが、こうしてベランダから上下の列車を3本まとめて見られたりするのはマンションの住民ならではだよなーって思ったもので。

地上レベルでは、並走していても列車は1本しか見えませんからね~。


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ところで最近、この公園のすぐ脇に佇む昭和な民家が突如こじんまりしたコーヒーショップに生まれ変わったのですが、そこの2階からの眺望が素晴らしくて…1階のスタンドでコーヒーをオーダーして2階に上がり、カフェスペースに足を踏み入れるといきなり正面にバーンと満開の桜が見えて、その美しさと迫力に圧倒されてしまいました!

見上げるでも見下ろすでもなく、自分の目の高さと同じところに桜が見えるということは、意外に珍しいことなのかもしれません。何だか新鮮に感じられました。


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おいしいコーヒーを飲みつつ、漂うローストの香しい匂いに浸りつつ、レトロな格子窓から見える桜&列車の風景を堪能させていただきました。

暫くの間、窓の向こうを列車が通過するタイミングを見計らって写真を撮り続けてしまいました…こんなに夢中になって写真撮ったの、久しぶりかも(^^;)


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今日は二周年記念ということで、どの切手を出そうかちょっと考えた結果…やっぱりこの時期なので、桜にしました。去年の一周年記念のときと同じく、今回もまた日本画の桜の切手を紹介したいと思います。


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まずは1999年3月発行の、岐阜県本巣市にある淡墨桜を描いたふるさと切手です。うすずみざくら、という名前からして優美ですね。

目打ちが一部切れていたりして切手の状態はあまり良くないのですが、樹齢1500年(!)と言われる巨桜の迫力は十分伝わってきます。上下にのみ設けられた白い余白が、木の左右への広がりを効果的に見せているように感じられます。

いつか実物を見に行ってみたいと思いつつ、なかなか岐阜にまで足を延ばせずに今日に至っており…


もう一枚。こちらは1997年4月発行の、切手趣味週間にちなんだ記念切手で、近現代を代表する日本画家・奥村土牛が描いた『醍醐』です。


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個人的に奥村土牛の作品の中でもモダンな雰囲気の日本画が好きなのですが、この『醍醐』は枝垂桜の絶妙な色合いといい筆致といい、なんとなく西洋画の(しかも印象派の)エッセンスをたたえた日本画という感じがして印象深い作品です。

ここに描かれた醍醐寺の枝垂桜も今頃、ちょうどこの絵のように満開かもしれませんね。


# by meewmeew | 2016-04-01 20:30 | 記念日


相変わらず三寒四温…どころか一寒二温くらいな日々が続いて、うららかな春の訪れが待ち遠しい年度末。

わがジャイアンツが幸先よく(想定外の)見事な開幕ダッシュを決めてくれたおかげで個人的にはハッピーな球春を迎えておりますが、本日3月29日はわが国の将来を憂う一日となってしまい…ということで昨夏のアイルランドの話をスタートする前にちょっとだけ、安保法制施行に際して所感を記しておきたいと思います。


2014年7月1日の集団的自衛権の行使容認閣議決定から1年9ヶ月、案の定、徹底した審議が尽くされることも憲法が改正されることもないまま遂に、自衛隊の集団的自衛権の行使を可能とする安全保障関連法(安保法制)が3月29日午前0時に施行されてしまいました。

憲法第9条に反し、戦争に加担することになりかねない集団的自衛権の行使を是認する安保法制。どうしてこんなにあっさりと施行されてしまったのか…


今晩も国会議事堂前で行われていた抗議デモに参加し、先程帰宅したところなのですが、何となく無力感に苛まれてしまいました。

何故って、安倍政権のやりたい放題となっている現在の悪しき流れを何とかしなくてはいけないと考えてデモに参加している人は決して少なくはないのに、結局のところなし崩し的に安保法案も施行されてしまい、やりたい放題やられっぱなしになっている現状を変えることはできないのかという落胆が大きく、正直この国の将来に明るい展望が持てないのです。いろんな意味で。

戦後70年守られてきたことが、今になってこんなにも簡単に崩されてしまったという事実に無力感を感ぜずにはいられません…


現在の自衛隊員はこれまで『専守防衛』のもとに任務を遂行してきたわけですが、今後否応なく戦争に巻き込まれる可能性が浮上してきたことで、離職者が増えるだろうと予測されています。そして、防衛大学の学生で卒業時に任官を拒否する人も、現在の10%からさらに増えるだろうと予測されています。

そりゃそうですよね。当然です。入隊したとき、あるいは入学したときには戦争当事者になる可能性はなかったんですから。今後、万一集団的自衛権に基づいて日本が戦争に加担する事態が発生した場合、法案に賛成した人たちが責任を持って戦地に赴けば?って思っちゃいます。


昨年、国会に参考人として招致された憲法学者3人が3人とも「違憲である」との見解を示した(全員違憲って、これはすごいことだったのに…このとき政府与党の歪んだ憲法解釈を追及しきれなかった野党の緩さ・甘さが結局のところ安保法制施行に繋がってしまったといっても差し支えないでしょう)にもかかわらず、その見解をマル無視して(まったく、何のための参考人招致だったというのだろうか)自らの意向の実現に向けて突き進む安倍政権の傲慢さを許してはいけないと個人的には思っているものの…今日もそうでしたが、毎回デモに参加している人々の顔ぶれを見ると50代以上の高い年齢層と20代の若い年齢層ががんばっていて、平日の夜とはいえ肝心の30代・40代の参加者が極めて少なく「大丈夫か?」と不安になってしまうのです。

20代の若者がデモで力強く反戦・護憲を叫ぶのを心強く感じる一方、30~40代のオトナたち(私もですけど)は、安保法制の施行によって日本が参戦する可能性が生じ、従って自分の子供が将来的に戦争に巻き込まれる可能性が生じたという事実を一体どう捉えているのかと気になります。

つい先頃SNSを通じて全国から集まった安保法制に反対する高校生が渋谷でデモ行進していましたが、この高校生たちといいSEALDsといい、頼もしい若者たちの今後の一層の活躍を期待しつつ、若くない私も年寄りなりにできることをやらねばと改めて思った今日3月29日でした。


さっきまで私、ここの前にいたんですよね~。1980年11月発行の、議会開設90年記念切手です。

何の思い入れもない切手ですけど、国会議事堂の前でデモやってたもので…


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安保法制施行が将来的に日本が戦争へと踏み出す一歩にならないよう、引き続き私なりに一国民として積極的に平和を希求してゆこうと思っています。


# by meewmeew | 2016-03-29 23:59 | 時事


暦の上では既に春を迎えているはずなのに、真冬並みの寒さが続いて体調を崩しがちな今日この頃…

さて、今回も『冬のヴェネツィア ③』に続いてやや(かなり?)マニアックなヴェネツィア案内になってしまいそうですが、その前に、数日前に飛び込んできた残念なニュースについて私なりの想いを少しばかり記しておきたいと思います(因みに昨日の残念なニュースは、民主党の新しい党名が『民進党』に決まったってことでしょうか…別に民主党の熱烈な支持者でもないので何でもいいっちゃあいいのですが、『立憲民主党』のちと古臭い感じが逆に今は新鮮かも~って思ってました。というか『民進党』って何だかテレビドラマとかで使われそうな、既存の党名に似せた実在しない党名っぽい感じがしてしっくりこないんですけど)。


ここ暫く、私にしては珍しく60年代末~70年代半ばの洋楽を雑多に聴いており(スリー・ドッグ・ナイトとかCCRとかイエスとかピンク・フロイドとか)、何年ぶりかでELPのLPなんかも引っ張り出してきてプログレってやっぱり凄かったな~なーんて改めて思っていたところになんと!キース・エマーソンELPの"E"ですね)が他界したとのニュースが…しかも、どうやら病気の影響で思うような演奏ができなくなってきたことを苦にした自殺だったようで、あんなにも大きなインパクトを世界中に与えたユニークな作品を生み出し、天才的な演奏で魅了したミュージシャンが、70歳を過ぎてなお過去の栄光に甘んじることなく現役ミュージシャンとしての苦悩を抱えつつ自ら人生に幕を引いたということに少なからずショックを受けました。

当時、一家に一枚と言われていた『展覧会の絵』(この時代の日本における『一家に一枚』洋楽アルバムは、この『展覧会の絵』か又はピンク・フロイドの『狂気』だったと伝え聞いていますが、私自身はリアルタイムで聴いていたわけではなく、たまたま学生時代にジャンルにこだわらず洋楽を聴きあさるうちにそれらを知って、結果的に両アルバムとも現在に至るまで持ち続けている次第です)はクラシック音楽をベースにした実験的且つ意欲的な演奏も画期的でしたが、展覧会の会場を描いたアルバムジャケットも斬新で、私の中ではイエスの代表作『こわれもの(一曲目のRoundabout、長い曲だけど起承転結があって今でも大好き♪です)』とともに「これぞプログレッシヴ(=前衛的な、進歩的な、革新的な…といった意味)!」という位置づけだったのです。

正直プログレにさほど深い関心のなかった私は彼らの他のアルバムは持っていないし、一時期カール・パーマー(カッコよかったですよねー!ドラマーとしてはもちろん、ルックスも)に代わって渡り鳥コージー・パウエルが加入したときは「これは何かのギャグなのか(コージーがELPだなんて意外すぎて、バンド名のELPを維持するためにわざわざイニシャルがPのドラマーを探したかのように思われたので)?」という気さえしたものですが、少なくとも『展覧会の絵』は、2016年のいま聴いてもゾクゾクするような高揚感とともにその世界に惹き込まれていく力強さを湛えたアルバムであることは確かです。といいつつ、彼らの楽曲の中でダントツのお気に入りはFanfare for the common manなんですけどね。

で、結局何が言いたかったかというと…仮に本当に病気を苦にした自殺だったとして、それを全面的に肯定するつもりは全くありませんが、とはいえ70歳を過ぎてなお持ち続けていた彼のミュージシャンとしてのプライドに敬意を表し、哀悼の意を捧げたいということです。彼の家族や友人は当然、演奏が思うようにできなくなったとしても生き続けてほしかったことでしょうけれど…今ごろ、あの世でコージー(数十年前に自らが運転する車で事故を起こして他界)とセッションでもしているでしょうか。


ここから、ヴェネツィアの続きです(やっと)。

私がヴェネツィアで暮らしたのは僅かふた月ほどではありましたが、平日はほぼ毎日、学校帰りに島内のあちこちをくまなく散策していたこともあって、ヴェネツィアを離れる頃にはぼんやりと暮らしている地元民を凌ぐほど地理的にはかなり詳しくなっていました。

にもかかわらず、その後里帰りするたびにまた新たな側面を発見してしまうので、いつまでたってもヴェネツィアを極めるには至らないのです。そしてそれこそが、私をヴェネツィアへと誘う最大の要因なのだと理解しています。


これは前々回の里帰りの際に散策していてたまたま辿り着いたスポットなのですが、おそらくどのガイドブックにも記載されていないでしょうね~。

かなり穴場すぎる上、私としては正直ちょっと秘密にしておきたいくらいなので詳しい場所については記述を控えますが(出し惜しみするほどの情報でもないんですけどね^^;)、中心からは少々離れたエリアで観光客の姿は皆無であることは確かです。


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何とも言えず、いい雰囲気ではありませんか?

今は廃墟となった、かつてのタバコ工場周辺一帯…真っ赤な外壁のメインビルディングや運河にかかる渡り廊下など、時計の針が止まったかのような静かすぎる佇まいに戸惑いながらも「ヴェネツィアにこんなところがあったなんて」と思わせる不思議な空気感が、この街を歩いて回る楽しみに説得力といったものを与えてくれるのです。

街外れということもあって人通りは極めて少なく、サン・マルコ広場の喧騒とは無縁の、まるで過去に取り残されたかのような静けさの中さらに街外れへと進んでいくと…


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そこには、もはやヴェネツィアではない、全く別の場所に来てしまったかのような風景が広がっていました。

言うならば、湿り気を含む冬の冷気に包まれたポー川流域の湿地帯のような…そんな、ちょっぴり幻想的な風景に見とれていたらうっかり足を滑らせそうになり、ふと足元を見ると、今度は船着き場の石段に生す苔(藻?)のグリーンのグラデーションの美しさに目を奪われてしまったのでした。水面に映る木々の枝模様といい、こんなにも自然が感じられる美しい場所、住んでいたときに気付かなかったことが今更ながら残念でなりません。

木々の向こうは私有地で、ちょっとしたお屋敷街のような一帯なのですが、残念ながら部外者は立ち入ることができず…どんなところなのか、見学できるものなら見学させていただきたいくらい。


この近辺はとにかく、年中観光客で賑わう界隈の風景とは異なる、もっとシンプルな風景が広がっていて、ヴェネツィアという街の多面性が感じられるエリアです。

この並木道なんて、ヴェネツィアどころかイタリアなのかどうかもはっきりしないくらいですよね~。


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ここからは、前回の投稿で紹介したカナレッジョとともに個人的に思い入れのあるセスティエーレ、ドルソドゥーロの風景を少し振り返ってみます。ドルソドゥーロは堅い背中、あるいは固い背骨といった意味合いで、このあたりの地盤がヴェネツィアの他のエリアよりも相対的に高く、安定していたことに由来するそうです。

かつての定宿だったホテルや大好きなサルーテやアカデミア美術館、通っていた学校があったサンタ・マルゲリータ広場や映画『旅情』でキャサリン・ヘップバーン演じる主人公ジェーンが運河に落ちた(!)現場であるサン・バルナバ広場などなど…個人的に思い出深く、大切な場所がひしめくセスティエーレなのです。


初めてヴェネツィアを訪れる人には是非、サン・マルコ広場周辺だけでなくドルソドゥーロも歩いてみるよう薦めるのですが、それというのもこの界隈は他のセスティエーレほど複雑に入り組んだところがなく、全般に視界が開けているせいか比較的迷わずに歩くことができるからで、なおかつヴェネツィアらしい見どころも多くて初心者に優しいエリアだと思うからです。しかも、アカデミア美術館前からプンタ・デッラ・ドガーナに向かう道には様々なジャンルのギャラリーや、若いアーティストが自分たちの作品を販売している個性的なショップも多く、そぞろ歩きが楽しい一帯なのです。

で、ここでの大きな見どころのひとつが、ゴンドラ造船所…というかゴンドラのメンテと修理がメインとなりつつあるこの場所です。


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僅かに残されたスクエーロと呼ばれるゴンドラ造船所の中でもこのサン・トロヴァーゾは特に風情があり、私も里帰りのたびにここに来てしまいます。


そしてスクエーロ前の運河沿いの対岸に、ヴェネツィアでもなかなか入手困難なホンモノのフラゴリーノのボトルを売っている老舗の酒屋兼バーカロがあるのですが(フラゴリーノがあるかどうかは時期というかタイミングにもよりますが、もしあったらまずはバーカロでビアンコ(=白)とロッソ(=赤)を飲み比べてみた上で、気に入った方のボトルを購入することをオススメします。定かではありませんが、確かビアンコの方が若干レアだったような…)、私はかつてチケッティと呼ばれる一口サイズのおつまみ目当てでちょくちょくここに行ってたんですよね~。今回も一度、冷たい雨が降る夜に小腹が空いて立ち寄ってみたところ、天気に関係なく店内満員で活気に満ち溢れていました!

それにしてもバーカロのようなお気軽な立ち飲み文化、イタリアでもこの街でしか発達していないのではないか、と…因みに、大抵のバーカロにはノンアルコール飲料もある(例えば食前酒風飲料とか)ので、雰囲気を楽しみたいけどお酒飲めないから入りづらい…などとビビることはありません。堂々とノンアルドリンクとチケッティでバーカロの雰囲気を楽しみましょう♪


ドルソドゥーロの街角の何気ない景色は四季折々美しく、今回も冬らしい風景が印象的でした。

島のはしっこに位置するヴェネツィア大学建築学部周辺には今回初めて足を延ばしてみましたが、当然のことながら日本の大学のイメージとはかけ離れていて、これがキャンパスだなんて何だか憧れてしまいます…


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とりわけ冬らしさが感じられたのは、サン・バルナバ広場の一角の運河沿いに係留しているボートで営業している八百屋さん(このボートの正面に実店舗もある、れっきとした八百屋さんなんですけどね)の、店頭に並ぶ野菜たちの顔ぶれでしょうか。


ヴェネト州トレヴィーゾが産地のラディッキオ・ディ・トレヴィーゾは、まさに今が旬の冬野菜!赤×白のおもしろい形状が特徴的ですが、味は何となくチコリっぽい感じでリゾットにするとおいしいんですよねー♪日本でも高級スーパーなどで見かけることがありますが、あえて日本で買おうとは思いません。

一方、私が未だ日本で見かけたことがないのがチーマ・ディ・ラーパ。これも今が旬な冬野菜で、直訳するとかぶの先端。一見菜の花っぽい菜花ですが、殆ど苦味がありません。コレ、かつて私の上司だったイタリア人女性の大好物で、ミラノ出張中に一緒に入ったトラットリアでチーマ・ディ・ラーパを使ったパスタのメニューを見て彼女が大興奮していたことを思い出してしまいました。そのとき彼女に教えてもらうまでこの野菜のことを知らなかったのですが、それもそのはず、市場に出回る期間が短めなんです。しかも当時はあまり高級なレストランでは使われることのない、どちらかというと家庭料理向けの食材だったので(近年、そのヘルシーさに着目する人が増えてメジャーになり、普通のレストランでも使われるようになってきたみたいです)、そのトラットリアでメニューに載っていたことは元上司にとってはビックリだったらしく…イタリア南部のプーリア州を代表するショートパスタ、オレキエッテ(耳たぶという意味で、形状がもろそんな感じなのです)と相性がいいみたいで、そのオレキエッテはそれこそ菜の花やブロッコリーなんかと和えてもイケますよー!

ロマネスコという品種の赤紫色のアーティチョーク(=チョウセンアザミ、イタリア語ではカルチョーフォ)もたっくさん店頭に並んでいましたが、これも旬なのでしょうか…ロマネスコだけにローマ周辺のラツィオ州が産地なのですが、独特の色味が渋くて美しいことから、野菜としてだけではなく植物として買い求めて花瓶に活けたりすることもあります。あ、そういえば今回の滞在中に一度、日替わりランチでアーティチョークのラザニアを食べたっけ。おいしかったな~、あれ。アーティチョーク、普通の緑色のもこのロマネスコも、どちらも大好きです。


…なんて食べ物の話なんか始めたらキリがないのでこれくらいにして、ドルソドゥーロ以外のエリアの冬の景色もちょっと振り返ってみましょう。


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これらは主にサン・ポーロと呼ばれる内陸部のセスティエーレの風景なのですが(一部おとなりのセスティエーレ、サンタ・クローチェの風景もあります)、リアルトの市場の辺りを含むサン・ポーロ一帯は昔ながらのヴェネツィアの佇まいが色濃く残っていて、歴史を感じさせるエリアです。特に市場付近には新旧バーカロが多々点在しているので、それらをハシゴしてワインを飲み比べるのも楽しいでしょう。

がしかし、狭い路地が続く迷宮のようなところもあって方向を失いやすく、初心者にはやや難しいかも…中・上級者向けのコースかもしれません。

かくいう私も実はあまり詳しくないんです、このエリア^^;


最後に、いくつかの印象的なソットポルテゴの風景で『冬のヴェネツィア』を締めくくることにします。

ソットポルテゴそれ自体だけでなく、光と影が織り成す光景を見たままに美しく撮るのは難しく、画像ではその魅力をなかなか伝えきれないので、これからヴェネツィアに行こうという人にはあちこち歩いて是非お気に入りのソットポルテゴを見つけ出していただきたいですねー。


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宿泊していたB&Bのフレンドリーなオーナーが別れ際にニッコリ笑って「で、次はいつ来るの?」と尋ねてきましたが、本当に、次回の里帰りはいつになるでしょうか…

今からもう、再訪が楽しみでなりません!


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Dearest G, all these articles about my stay in Venice are dedicated to you, as you may know.

It's a pity but there won't be any opportunities to go there with you although it would be so nice if we could stroll around town together, however, hope these photos would be tips for you when you decide to visit there...trust me, Venice is a town worth visiting.



# by meewmeew | 2016-03-15 23:55 |

旅の思い出や日々の暮らしの中で季節を感じる出来事など、気が向いたときに書きたいことを何となく書き留める、旅人kalalokkiの備忘録的ブログです。※当ブログ内の画像・文章の無断転用はご遠慮下さい。


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